せっかくなのでWRカラーの青で書かせていただこうと思う。
生産開始から50年、ついにスバルの軽自動車の灯火が完全に消えようとしている。
そう、最後に残ったスバルサンバーの生産が、今年(2012年)2月を持って終了するのである。
TOYOTA傘下である事を考えても、軽のラインナップは残しておくのが筋と言いたいところだが、それはあくまでユーザ主体の考え方であって、経営陣としても世界シェア1%という小さな自動車メーカーを生きながらえさせるにはある程度TOYOTAの意向も考慮せねばならないということか。
クソTOYOTAめ。
TOYOTAの文句を言っても始まらないのだが、「ハチロク」なんてネームバリューで車が若者に売れると思ってる連中はさっさと退陣すればいい。
さて本題。せっかく赤帽からの受注も安定しているサンバーを切り取る理由は上記の「ハチロク」のせい。
ハチロクは搭載エンジンが水平対向、TOYOTAブランドとSUBARUブランドで展開すると決めており(SUBARUブランドで言うところの「BRZ」)その生産ラインが稼動するため、サンバーの生産ラインを止めるということになるのである。
そんなわけで生産が終わるサンバー。サンバーはスタイルからして現在主流の軽ミニバンとは異なる。あくまで商用ベース故のボックススタイル。
現在主流の、車体四隅にタイヤを配置したロングホイールベースでなく、前輪の真上に座るキャブオーバータイプというスタイルからして既に独特だ。
昔はこのタイプばかりだったが、現在ではサンバー以外キャブオーバーボディの軽は存在しない(軽「トラック」を除く)。
そして生産開始当初から続く「リア置き直4エンジン」、そして加給機にはあえて「スーパーチャージャー」を選択。
直4を軽に積むってだけでもオーバースペックな気がするが、低速から粘りのある直4の特性は営業車両として秀逸。
さらにターボではなく低速から効くスーパーチャージャーというのも技術屋スバルの面目躍如と言えよう。
下から力強いトルクを発生し、無加給のリッターカーあたりを運転しているのと遜色ないパワフルさ。
惜しむらくはスーパーチャージャー搭載のモデルはフルタイム四駆しか選択できないという点。
加給機搭載したパートタイム四駆が選択出来れば面白かったろう。
勿論、操縦安定性を優先した結果のフルタイム四駆なのだが、RRのスーパーチャージは振り回して楽しそう(横転の危険倍増ww)
サスは四輪独立懸架と、これまたオーバースペックな物が与えられ、軽としては悪路走破性がジムニーの次くらいに秀逸なんじゃないだろうかw 言い過ぎか。
腹がつかえるからそれほどじゃないにせよ、相当な悪路でも悲鳴を上げることはない。使ってる人間が言うんだから間違いない。
がっしりしてるのはシャシがモノコックじゃなくフレーム構造だから、というところも大きいかもしれない。
さて、会社で使ってるからこその愛着があるわけだが、特筆すべきはその空間性能だ。
荷物の積載量ハンパじゃない。かなり無理しても平気。随分大量に積み込める。
そして最小回転半径が4mを切る(3.9m)という驚異的な旋回性能!!
この積載量と空間効率、取り回しの良さに惹かれ、思わず自家用もサンバーにしようかな、とか考えてる矢先に生産終了のニュース。
これが文句言わずにいられるかってんだ。
OEM供給車はダイハツのハイゼットだぞ? なんであんな車にしたんだ。まぁいいや。
ちなみにすごくコントローラブルな所も褒め称えたい。
フルキャブオーバだから、足元べらぼうに広くてペダル操作が楽チンでいいんだよね。シフトストロークもワイヤコントロールなのに節度のある硬さで操作しやすいし。
勿論悪い部分もあって、ドアのガタツキが酷くて隙間風バンバン入ってくるとか、リアに直4エンジンという無理なレイアウトのせいで、エンジンスラントして載せてるからオイル管理が大変、多いとブローバイ吹くし、少ないと焼きつく。
ウインドウォッシャー補充とか、シートの下だからイチイチ助手席持ち上げたりメンドクサイ、ヘッドライトのバルブ交換するにもボルト外してプレート外して、とイチイチ面倒。
整備性は正直すこぶる悪い。
そういった問題を全て笑って許せるくらい、車という「道具」としての完成度は、本当に異常なまでに高い次元で完成してると思える一台。
とりあえず一台買っとけ、マジで。俺も買うから。